2005北海道〜東北 8

道の駅天童温泉の朝。例によって 道の駅の従業員が来る前に 撤収するべく早起きして バイクのチェーン引き オイル点検 ブレーキ点検をする。

チェーンは伸びているが 新しいチェーンは初期伸びするので これで正常だ。

それからおもむろに マットとシュラフを畳んで 荷箱に収納する。

熟睡したので わりとすっきりとした感じで てきぱきと作業できた。

「よいっしょっとっ」 バイクのセンタースタンドを払いバイクに乗り込む。
「あれ?」タイヤがぐにゃぐにゃする・・・・・
「???!」・・・・・パンク??
なんということか。昨日チェーンであれだけ苦労して バイク屋を探し回ったのに 今日はパンクか。
まさに一難さってまた一難だ。

仕方なく この場所でパンク修理をすることになった。
道具一式を出して 空気入れをセット・・・「あれっ?」

肝心の空気入れのノズルがない。どこかへ紛失してしまったらしい。
たった一つのノズルの為に 空気入れが使えない・・・・・なんてことだ!

しかたなく空気入れを借りるべく ガソリンスタンドを捜す。幸い道の駅の向かい側に 24時間のスタンドがあった。

タイヤの空気は 全部抜けておらず 半分くらい残っていて ゆっくり押してゆけば タイヤを痛めることはないようだ。
ガソリンスタンドで 空気入れを借りて 一度空気を入れてみると 別段抜けてしまうような感じはなく これはどうも 去年北海道で体験したような厄介な パンクのようだ。
多分 すぐに抜けず 一晩駐車している間に 空気が抜けるパターンのパンクのようだ。

そこで このままパンク修理をせず バイク店を捜すことにした。
どのみちタイヤ交換をしなければ ならないからだ。


それからがたいへんだった。天童市から山形に向かう道すがら バイク屋を見つけると タイヤの在庫を聞いてみる。一軒で見つからなかったら その付近のバイク屋の場所を聞き そこへまた聞きにゆく。
そうしていくうちに紹介していただいた7軒目のバイク屋さんで タイヤの調達をしてもらった。

山形のモーターハウスは こじんまりとしたバイク店ですが 小回りが効き 親切な店主のおかげで すばやくタイヤ交換することができた。

チューブも念のため交換してもらい(くたびれていたので)不安要素を取り除いた。

愉快な店主さんで話がはずみ ツーリングの話 バイクの話 カブを巡る私の友人の話など 面白おかしく話した。
ハンターに興味がおありのようで 友人のサイトなどを紹介したが 仕事の為というより 純粋に好きで見ておられる様子が見てとれて ほほえましかった。
社長 お世話になりました。

山形を後にして 新潟へ向かおうと思うが あちら方面のお天気は 相変わらず思わしくない。
しかたなく このまま13号線を福島に進んでいくことにする。

福島を越え白河まで来るのは あっという間だった。
ああ 腹が減った。
白河といえば 手打ち蕎麦と手打ちラーメンで有名なところ。
そこで 沢山の客で賑わっている中華料理店に入った。

店の名は「赤門新館」注文したラーメンが なかなか出てこなくて 空腹の身には ややイライラさせられたが 出てきたラーメンは あっさりスープの手打ち「風」ラーメンだった。

手打ちラーメンといいながら 麺は製麺所のものらしい。
この麺は中国料理店でよく見かけるタンメンの系統のようだ。

安くて美味しかったので 繁盛しているのも頷ける。 

更に走ってとうとう関東平野に至る。
栃木県にはいってから 友人からメールが入る。

「明日の関東地方は 雨模様なので 今日は早めに宿を確保して 屋根の下に避難したほうがいいですよ」

この方は 付近の宿の情報と宿がなければ うちに泊まりにおいで!といってくださったのだが 進行方向からそれてしまうので 残念ながらご辞退申し上げた。(ありがとうございます)

予約が取れたのは 日光の大谷川ユースホステル。大谷川と書いて「だいやがわ」と読む。
関東地方の地名表記には 関西の表記と明らかに違うものがある。
大谷川も 関西読みなら 「おおたにがわ」だろうし 大谷石でおなじみの 大谷は「おおたに」と読む。

さらにいえば 渋谷は関西なら しぶやではなく 「しぶたに」と読む。
余談はこれくらいにして・・・

ユースの玄関は 通りに面していなくて 入口を捜すのにとても苦労した。

ユースでは 突然の宿泊申し込みだったので 夕食の準備がまにあわず 外の食堂で食事を摂ることになった。

日光駅前の商店街の蕎麦屋に入ることにした。
そばはしゃきしゃきとした 冷たくて香りの高いものだった。

宿に戻ってみると 相客は大阪市内からきた鉄道旅行者と ZZR1200に乗った大阪高槻の人 そして東京から自転車で来られた 漫談家さんの3人だった。

この方は 西川のぼるさんといい(本人に紹介の許可をいただいています) 東京の寄席に出ておられる漫談家で、寄席のお休みの時は 自転車で移動しながら行った先で芸を見せて お金を稼ぐ自称「旅芸人」だと説明されていた。

この夜は 漫談家さんのお話しを存分に聞いて 楽しい日光の夜になった。
こんな経験は滅多にあるもんじゃない。出会いの妙と楽しさに乾杯!
この日は消灯まで 話がはずんだ。




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